君の膵臓をたべたい
以前読んだので感想を。
僕も「彼」みたいだったと思います。
今もその面を持ち合わせています。
人は常に選択、決断をして生きている
というのはわかっていたことですが、改めて実感させられました。
僕も草舟に乗ったつもりで言われるがままの状態が多く、これは自分の意思じゃないから、と言い訳をして来ましたが、草舟に乗ることを自分が選んだ、ということを認識させられました。
全ては自分の責任、
言い換えれば自分が変われば世界が変わると感じました。
最近、周りの人に「変わった」と言われます。
それ自体はとても嬉しいのですが、
僕としては特に変わった気はありません。
少し考えてみましたが、
周りの人は僕のあのお節介な性格、無駄に絡む面倒なノリの良い性格が新たに作られたと思っているのでは?と思いました。
この性格はもともと僕の中にあったものです。
今まであまり表に出さない選択をしてきましたが、どんどん表に出していこう、という選択をするようになっただけです。
結局、選択が変わったということに繋がってしまうのですが、周囲と自分のギャップはこれかなと思います。
そして、あの性格を表に出さないようにしてきたのは、その場凌ぎだからです。
ノリの良いことを言って、場が盛り上がることもあるのですが、僕が目指しているのは、話し易い、でも中身のある性格です。
あれは中身が何もありません。ペラペラのスカスカです。
その人に応じて言葉を選び、その人の本質を引き出せる人間が理想です。
そういう人間に近づけたと自分が実感するまでは本当に変わったとは言えないと思いました。
余命宣告された人も、そうじゃない人も、1日は平等
というような印象を受けました。これには、なるほど、と言わざるを得ませんね。
いつ死ぬかは誰にもわからないし、死は突然やってくるんだなと思いました。
とにかく毎日を全力で生きていきたいと思える言葉ですね。
作中の言葉を引用しますが、
「君は、私を君の中の誰かにするのが怖かったんじゃない?」
こいつは刺さりました。
傷つくのが怖い、という表現はありましたが、この言い回しは新感覚です。
彼に対しての彼女の心境も細かく描写されていて、
本当にこの本から学ぶことは多い。
彼女が彼に「選んでもらえた」という喜びを素直に伝えている文章を読むと、こんな僕でも心が洗われた気分でした。
「誰かのおかげで」という場合は特に、しっかり気持ちを伝えてあげることが必要なんだと思いました。
今まで、自己啓発本やミステリー小説はそれなりに読んできましたが、こういった本は読んできませんでした。
理由はわかって頂けますよね?笑
そうです。自分を重ね合わせて読むと辛いからです。
大切な人がいなくなる系は特に。笑
読んだとしても、今までは目を逸らしてきました。
死にそうな知り合いはいないし、いたとしても自分を変えてくれる人とは限らない。
そもそも病院で偶然なんて運命的なことは有り得ない。
やっぱりフィクションの話しだな。
といった感じでしょうか。
当然、今回も辛かったです。
僕は本を読んでいて動揺すると手が震えるタイプで、字が見辛くなって読むのがさらに遅くなります。
そんなことはどうでもいいですね。笑
この本も例外なく否定的な意見を持つ自分がいましたが、同時に共感している自分もいました。
どんどん人との関わりに前向きになる彼を見ていると
既視感?デジャヴ?というのでしょうか。
なぜか今の自分のことなんじゃないかと思えてなりません。
この本を今読めて本当に良かったと思います。
やはり、人も本も、出会うべくして出会うんですね。
それも全て選択したからですか。全ての選択がこの結果に繋がっているんですね。